一条工務店 自分で登記〜建物表題登記(表示登記)にチャレンジ〜
- 一条工務店で家を建てる際に少しでも安く済ませたい
- 一条工務店で建物表題登記を自分でやる具体的な方法が知りたい
という方もたくさんいらっしゃると思います。
結論からいうと、建物表題登記は費用対効果が非常に高く、自分でやる価値が大ありだと思います。
建物表題登記はセルフ登記の中では難関と言われていますが、個人的にはそれほどまでに難しいとは感じませんでした。
確かに書類の書き方などがケースバイケースで、たくさん調べ事をしなければならないのは事実ですが、作業量に対しての節約効果は絶大です。
多少難しい点もあるかもしれませんが、ぜひこの記事を参考にしながら建物表題登記にチャレンジしてみてください。
建物表題登記(表示登記)とは
新規で生じた不動産を登録する手続きです。
所在地や所有者、どんな建物なのか、などの情報が記録されます。
建物表題登記は、所有権を取得した日(引渡日)から1ヶ月以内に行う必要があります。
一条工務店としても、早く登記してほしいはずなので、僕は一条工務店から必要な書類を受け取ったその日に登記申請をしに行きました。
建物表題登記を自分で行うメリットデメリット
メリットは、10万〜15万円の節約ができ、費用対効果が非常に高いこと。
建物表題登記はそもそも、それなりに費用がかかる登記なうえ、一条工務店を通じた司法書士事務所に依頼すると、一条工務店に紹介料が入る分割高な値段設定になっています。
建物表題登記は印紙税などがかかる登記ではないので、実質の負担額は書類の印刷代、場合によっては三角スケールや定規などの道具代くらいです。
以上のことから、数少ない一条工務店の節約方法の中でも節約効果の大きい登記だといえます。
一方で、もちろんデメリットもあります。
それは手間と時間を要すること。
建物表題登記を自分で行うということは、平日しか営業していない法務局を何度か訪問する必要があります。
訪問回数は人によって異なりますが、最低でも申請と完了後の2回は必要で、相談や後日訂正が必要な場合は合計で4回ほど訪問する必要も。
また、揃える書類も多く、初めての経験になるので、たくさん調べごとが必要です。
さらには記載内容などがケースバイケースのことも多く「この場合はどうしたら良いの」と頭を悩ませる場面もしばしば。
そういった時間や手間を確保する必要があるのがデメリットといえます。
とはいっても個人的には費用対効果が高いので、節約を考えるならぜひ検討したい登記だと言えるでしょう。
建物表題登記を自分で行うために必要な書類
建物表題登記に必要な書類は、管轄の法務局によって異なります。
僕の地域の管轄法務局は「さいたま地方法務局」でしたが、支局によっても異なるので、事前に電話にて必要書類を聞いておきましょう。
僕の地域での必要書類は、以下の8点でした。
- 登記申請書
- 各階平面図・建物図面
- 住所証明書
- 確認済証
- 工事完了引渡証明書
- 印鑑証明書
- 代表者事項証明書
- 検査済証
登記申請書

登記申請書は添付書類、自分や建物の情報を記載するものでうs。
建物表題登記における登記申請書の用紙サイズはA4で、フォーマットはネット上で探すといくつかでてきます。
それをダウンロードして、Excel、Numbers、Googleスプレッドシートなどで編集、印刷するのが良いです。
各階平面図・建物図面

各階平面図は建物の面積や壁の長さなどを各階ごとに作成します。
建物図面はいわゆる配置図みたいなもので、自分の敷地のどの位置に建物が建てられているか、隣接する道路や土地の地番などを記載します。
これらの図面は自分で作成する必要があり、おそらく最も時間がかかる書類でしょう。
ハウスメーカーや工務店からもらっている平面図・配置図を元に作成します。
住所証明書
住所証明書は住民票を用意するのが一般的です。
記載事項には、世帯主の情報があれば問題ありませんが、夫婦共同名義の場合は世帯全員・続柄も必要になると思います。
なお本籍やマイナンバーは記載なしで大丈夫です。
確認済証

一条工務店から、営業さんを通してもらう書類のうちのひとつです。
確認済証は冊子状になっており、確認済証原本のほかに申請に必要な書類がまとめられています。
これらを一式提出します。(厳密には冊子全てが必要なわけではありませんが、資料が不足して登記が遅れるよりマシなので、全て提出しました)
工事完了引渡証明書

これも一条工務店から、営業さんを通してもらう書類のうちのひとつです。
工事完了引渡証明書は実印だけが押された状態で渡されます。
そのため、「所在」「構造」などなど、各種必要事項を自分で記入する必要があります。
一説では、この用紙に一条工務店の法人番号を記入することで下記の代表者事項証明書を提出しなくて良いという情報を見つけたのですが、これも「確認済証」と同じ理由で、余計なことはしませんでした。
印鑑証明書

印鑑証明書も一条工務店から、営業さんを通してもらう書類のうちのひとつです。
印鑑証明書はそのまま提出できますが、登記完了後に一条工務店に原本を返却する必要があるため、原本還付請求(法務局から書類を返却してもらう)が必須です。
代表者事項証明書

代表者事項証明書も一条工務店から、営業さんを通してもらう書類のうちのひとつです。
印鑑証明書同様、代表者事項証明書もそのまま提出できますが、登記完了後に一条工務店に原本を返却する必要があるため、原本還付請求(法務局から書類を返却してもらう)が必須です。
検査済証

引渡からしばらくして郵送された資料です。
こちらは場合によって必要だと法務局から伝えられましたが、我が家の場合は提出する必要はありませんでした。
建物表題登記を行う手順
大まかな流れは、
引渡→一条工務店の営業さんから必要な書類を受け取る→書類を揃え、法務局へ提出
という流れです。
建物表題登記は引渡から1ヶ月以内に行う必要があるため、引渡後から調べ始めたり、書類を揃えるのはおすすめできません。特に各階平面図・建物図面は作成に時間がかかるため、引渡前の事前準備がキモになります。
法務局では予約制の相談窓口が設けられています。
ここでは、2,30分間、申請書の書き方などを相談することができますが、それ以外の図面などの細かい相談はNGだそうです。
心配な方は利用する価値があると思いますが、個人的には申請書しか相談できないのであれば不要だと判断。また、僕が登記した時期は繁忙期ということもあり、予約が最短でも1ヶ月先になってしまったため、諦めて一発勝負することに。
書類の準備と作成方法

登記申請書
画像
法務局に提出する書類を、ずらっと並べます。
今回は、
- 各階平面図
- 建物図面
- 住所証明書(原本還付請求)
- 確認済証(原本還付請求)
- 工事完了引渡証明書
- 印鑑証明書(原本還付請求)
- 代表者事項証明書(原本還付請求)
住所証明書(住民票)はあとで使えるため僕は原本還付請求しましたが、どちらでもOKです。
確認済証は冊子で気分的に保管しておきたかったので原本還付請求。
工事完了引渡証明書は、再度使うこともないので、原本還付請求せず。
印鑑証明書、代表者事項証明書に関しては一条工務店に返却が必要なため、原本還付請求必須。
申請日は申請しにいく日を記入し、その横に管轄の法務局を支局名まで記入。
申請人は、申請者の名前を。
これは住民票に書かれた住所をそのまま転記しましょう。
名前、登記に関する連絡が取れる電話番号を記入。
所在は、住民票の住所ではなく、地番を記入。
家屋番号はまだ決まっていないので未記入。
主たる建物は「主」付属する建物がなければそれだけでOKです。
車庫などがある場合は「符号1」と書き足すそうですが、今回は付属建物話で話を進めます。
①種類は「居宅」。
②構造は我が家の場合、「木造ソーラーパネルぶき1階建て」と初めは申請しましたが、実は誤りで修正が必要でした。
最終的に「木造ソーラーパネルぶき・陸屋根平家建」と法務局の方が修正してくれました。
理由は、ソーラーパネルが載っていない防水の屋根の部分が屋根全体の30%を超えるから。だそうですが、この辺は担当の方に修正してもらうか、事前相談をする必要があると思います。
③床面積は各階の面積をそれぞれ小数点2桁まで㎡単位で記入。
登記原因およびその日付は、引渡日「令和⚪︎年⚪︎月⚪︎日新築」と記入。
これで登記申請書の記入は終わりです。
自宅やコンビニでA4サイズで印刷して、最後に名前の右隣に印鑑(認印でOK)を押しましょう。
各階平面図・建物図面
画像
B4サイズ、線の太さは0.2mm以下で作成します。
フォーマットが大体決まっているので、ネットの記事を参考に作成。
- フォーマットを印刷して、それに図面を手書きして作る
- Illustrator、CADなどのデータで作る
の2パターン方法があります。
僕は手書きは好きではないので、Illustratorで作成。
IllustratorはAdobeソフトなので月額料金がかかりますが、7日間の無料体験ができるので、その間に作ってしまうのもありだと思います。
各階平面図は、各階ごとにその図面を1/250のスケールで落とし込みます。
一条工務店から渡されている平面図は1/100だったので、
100÷250=0.4
つまり0.4倍(2/5)に縮小することで1/250のスケールになるというわけです。
図面を作成するにあたって、作成したことがない人がつまづくのは、まずはスケールの問題かもしれません。
一条工務店からは、紙の図面もアプリでデータももらっているので、手書きとデータのいずれの場合も対応できると思います。
それぞれ壁の長さをm単位で記載します。
その下に、求積表を記載します。
求積表とは、床面積を求めるための式のようなもの。
求積表自体のフォーマットは決まっているわけではなさそうなので、ネットで探し、自分に合った書き方をすれば問題ありません。
続いて建物図面。
こちらは配置図をもとにスケール1/500で作成します。
隣接する土地や道などまでの距離を、m単位で2箇所ないしは3箇所記載します。
僕の場合は2箇所で大丈夫でしたが、法務局によっては3箇所必要になる場合もあるそうなので、3箇所書いておけば再提出のリスクを軽減できると思います。
隣接する土地の地番を書きます。
地番検索はhttps://kouzuviewer.com/chiban/からできるので、登記の際は使ってみてください。
なお、建物図面を作成する際、隣接する土地の形を書く必要があります。
これに関しては一条工務店から渡された配置図には載っていなかったので、先ほどのURL先で見れる地図のスクリーンショットを、そのままイラストレーターで作った図面上に落とし込み、それをトレースする形で建物図面を作りました。
なお、ネット上の情報をもとに作りましたが、訂正があり法務局の方に教わりました。
この辺は独学で100%の完成度は不可能なので、細かい修正点は法務局の方を通じて直す前提で90点を目指して作りましょう。
下の部分の情報
左側
作成者は、今回自分で登記するので、
- 自分の住所(地番ではない)
- 名前 と横に印鑑
- 図面の作成日(引渡日にしました)
- 各階平面図の縮尺は前述の通り1/250
続いて右側
申請人は今回自分で法務局に行くので
- 自分の名前
- 建物図面の縮尺は前述の通り1/500
手書きで作成する場合は、一条工務店からもらっている平面図などをスケールを合わせて印刷。それをトレースする形で各階平面図、建物図面に落とし込みます。
トレースしやすい、手書き図面の専用紙が販売されていたりするので、それを手に入れるのも一つの方法です。
住所証明書
原本還付する場合は、住民票の原本に加えて、そのコピーの合計2部を提出します。
この場合、コピーの方に以下の内容を空いているスペースに、手書きで良いので記載します。
- 「原本還付」
- その下に「原本と相違ありません。」
- その下に「自分の名前」その横に印鑑
確認済証
原本還付する場合は、冊子全てのページのコピーをとります。
そして、一番初めのページに住民票と同じ内容を記載。
さらに、全てのページに割印を押します。
割印はページを折りたたんで押す形で全ページに押印。
手間ですが、頑張りましょう。
工事完了引渡証明書
これは一条工務店からは、会社の実印だけが押された状態で渡されます。
そのため、それ以外の全項目を手書きで記入していきます。
所在は地番を記入。
構造は、今回「ソーラーパネル」に⚪︎、「1」階建と記入。
床面積は各階平面図と同様に。
工事の種別は「新築」に⚪︎。
建築主は、住所・氏名を記入。このとき、夫婦共同名義の場合はそれぞれの住所・氏名に加えて持分も記入します。
引渡日を記入。
この用紙は書き損じできないので間違わないように。
書き損じた場合、訂正印は一条工務店の押印が必要なため、再度用紙を発行してもらうほかありませんので気をつけましょう。
印鑑証明書
一条工務店から預かった時点で「原本還付」の押印がありました。
それをコピーして、住民票同様に
- 「原本と相違ありません。」
- その下に「自分の名前」その横に印鑑
代表者事項証明書
印鑑証明書と同様です。
検査済証
我が家の場合提出する必要こそありませんでしたが、提出することになった場合、
確認済証同様に全ページをコピー、割印などの原本還付の処理をしましょう。
以上の全ての書類を揃えて法務局へ。
法務局の受付の方は専門ではないので、提出時に不明点を聞くのはNG。
あくまでも手続きの窓口です。
僕も提出に行った際には確認もなく預かるだけでした。
最後に登記完了証受け取りの際に必要になるもの(印鑑等)が書かれた引換券のような用紙を受け取って終了。
提出時に書類の不備や間違いがあっても指摘してくれる訳ではないので、できるだけ完璧に近い状態で提出できるように時間をかけたくさん情報収集しておきましょう。
申請後
申請後は書類に問題がなければ現地調査が入ってその後登記完了になります。
予定では2,3週間程度の時間を要するようです。
しかし僕は残念ながら、一発OKになりませんでした。
- 登記申請書
- 建物図面
- 原本還付請求の仕方
の3つに修正点がありました。
その旨は法務局の担当の方から電話があったのですが、とても親切な方でした。
というのも、修正点を全て赤字で書いてくれて、「これ通りに修正して郵送で送ってもらえれば大丈夫です」とのこと。
また、現地調査でいらした際に直接渡してくれたので、可能なものはその場で修正して手渡し(再提出)、建物図面に関してはB4印刷が必要なので、その日のうちに準備して郵送。
いずれにしろ、担当の方が親切に対応して下さったので、法務局へ足を運んだ回数は申請時と受け取りの2回だけで済みました。
修正が入ったので、登記完了が大幅に遅れてしまうのではないかと心配しましたが、予定より2,3日遅れて登記完了。
個人的には大満足の結果となりました。
登記が完了後の手続き

引換券と印鑑をもち、登記完了証の受け取りへ。
- 原本還付請求していた書類
- 登記完了証
を受け取って終了です。
一条工務店の営業さんには登記完了後、
- 登記申請書
- 登記完了証
の2点のコピーを渡す必要があります。
登記完了証に関しては法務局で渡されるので問題ありませんが、登記申請書は法務局に回収されて返却されません。
そのためデータをとっておくか、申請前にコピーしておくことを強くおすすめします。
最後に、一条工務店に返却する必要のある、
- 印鑑証明書
- 代表者事項証明書
を返信用の封筒に入れて投函して、建物表題登記に関する全ての手続きが完了です。
その後に保存登記を行う
続いては建物保存登記です。
しかし、残念ながら、銀行から「それは司法書士事務所でやってくれ」と言われて、セルフ登記を断念しました。
その理由は、保存登記が終わらないと建物に抵当権を設定することができないから。
銀行側としては、早く抵当権を設定しないとリスクになるための理由だと思われます。
しかし、その背景として、以前銀行に行ったときに、「自分で表題登記するんですよ」と言ってしまったのが原因。
僕がそれを言わなければ、保存登記まで自分でできたかもしれないのに…
これにより追加で数万円がかかることになってしまったのが痛いところ。
結局、保存登記に関しては一条工務店提携の司法書士事務所にて行うことになりました。
まとめ
一条工務店で建てる際、少しでも節約できればと思い始めた不動産登記。
中でも建物表題登記は難易度こそ高いと言われていますが、費用対効果が高く、節約効果がかなり期待できます。
個人的な肌感覚としては、「難関」とまではいきませんでした。
というのも、調べれば大抵の事はわかりますし、それでも修正が必要になる点は担当の方が教えてくれるから。
調べていると、自宅の場合はどうするんだろうという内容がたくさん出てきます。
正直全て初めから完璧に作ることはできませんが、「こうだからこの場合はこうすればいいのかな?」と推測することもできます。
たとえば冊子で渡される確認済証なんかは、どのページを提出すれば良いのかまではっきりとはわからなかったので、とりあえず全部提出してしまったりと。
余分な資料を提出する分には登記が遅くなることはありませんが、不足していた場合は法務局に足を運ぶ回数が増え、手間も時間もかかってしまいます。
図面作成は楽しかったですし、何より浮いた費用を他に回せるのが精神的にとてもよかったです。
手間暇はかかりますが、記念にもなりますし、ぜひ自分で建物表題登記にチャレンジすることをおすすめしたいです。

