早起きしたいけどできない…|”気合い”ではなく、”セロトニン”と”メラトニン”の関係性に注目しよう

早起したいけど、どうしても起きれない

早起きのコツは気合いじゃないよ!
- 「早起きしたくても、朝が苦手」
- 「朝のアラームに気づけない」
- 「朝は何個もアラームを設定しておかないと起きれない」
と、朝に苦手意識を持っている方はたくさんいらっしゃいます。
僕も以前は早起きが大嫌いで、何度も何度もスヌーズを使ってやっと朝起きれるという日々を過ごしていたことがありました。
しかし、朝早起きするのは気合いだけでどうにかなる問題ではありません。
この記事では体内時計に関わるセロトニンとメラトニンの感性性についてと、実際に早起きできるようになる方法を詳しく解説します。
「早起きしたいけどできない」のは普通のこと
気合いで早起きできる人もいますが、普通は難しいこと。
「自分は早起きは苦手」
「意思が弱いから早起きできない」
と思う必要はありません。
早起きするためには、それ相応の人間の原理に沿った生活を送る必要があります。
逆に、それができていなければ早起きできなくても当然と言えるでしょう。
早起きに大きく関わるセロトニンとメラトニン
早起きを続けるためには、「セロトニン」と「メラトニン」という2つの物質の関係を、なんとなくでいいので知っておくと役に立ちます。
難しい専門知識は抜きにして、ここでは「日中に働くセロトニン」と「夜に働くメラトニン」というイメージで見ていきましょう。
セロトニンとは
セロトニンは、いわゆる「幸せホルモン」とも呼ばれる脳内物質です。
イライラや不安を落ち着かせて、気分を安定させたり、頭をシャキッとさせたりする役割があります。
セロトニンがしっかり働いていると、
- 日中の集中力が上がる
- 気持ちが前向きになりやすい
- 「よし、今日も頑張ろう」と思える
といった、1日を活発に過ごす土台が整います。
セロトニンは、
- 朝に明るい光を浴びること
- 歩く・咀嚼するなどの軽い運動や行動
によって活性化しやすいと言われています。
逆に、セロトニンが不足すると、
- 朝からボーッとする
- 気分が落ち込みやすい
- なんとなくやる気が出ない
といった状態になりやすく、「早起きしても活動モードに入れない」原因のひとつになります。
冬にやる気がでないのは、これが原因のひとつなんです。
メラトニンとは
メラトニンは「睡眠ホルモン」とも呼ばれ、眠気を促したり、体内時計のリズムを整えたりする役割があります。
- 夜になるとメラトニンが増えて、だんだん眠くなる
- 朝、光を浴びるとメラトニンの分泌がおさまって、目が覚めていく
この「夜に増えて、朝に減る」リズムがうまく回っていると、
- 夜はスッと眠りにつきやすく
- 朝は自然と目が覚めやすくなる
という理想的なサイクルになります。
逆に、夜遅くまでスマホや明るい画面を見ていると、光によって脳が朝だと勘違いし、セロトニンが分泌してしまうことでメラトニンの分泌が遅れ、寝つきが悪くなったり、朝起きづらくなったりします。
メラトニンは、まさに「眠気のスイッチと体内時計をつなぐ存在」といったイメージです。
セロトニンとメラトニンの関係、早起きとのつながり
実は、この2つの物質はバラバラに働いているわけではなく、1日のリズムの中でバトンリレーのような関係になっています。
- 日中に働くのがセロトニン
- 夜になると、そのセロトニンを材料にしてメラトニンが作られる
と言われており、
朝しっかりセロトニンが働く
→ 夜にメラトニンが分泌されやすくなる
→ 夜ぐっすり眠れて、朝スッキリ起きやすくなる
という、1日の良い流れにつながります。
人間の体内時計は、放っておくと「24時間きっちり」ではなく、24〜25時間くらいと少しズレていると言われています。
このズレを毎朝の光でリセットすることで、
- 朝:セロトニンが働きやすくなる
- 夜:セロトニンをもとにメラトニンが分泌され、自然な眠気が来る
という**「早起きしやすい体のリズム」**が整っていきます。
例えば、
- 朝7時ごろにしっかり光を浴びてセロトニンが働き始めると
- その14〜16時間後(だいたい21〜23時ごろ)にメラトニンが増えやすくなる
と言われています。
つまり、
朝に光を浴びてセロトニンを動かす
→ 夜にメラトニンがしっかり出て眠くなる
→ ぐっすり眠れて、次の朝もスッキリ起きられる
この流れを作ることが、「早起き習慣」をつくるうえでとても大事なんです。
早起きするための具体的な方法
セロトニンとメラトニンの関係性により、意識すべきは、
正しい時間にセロトニンを分泌させるようにすること。
まずは以下の3つを意識して生活してみましょう。
- 朝日を浴びる
- 寝る前は光を減らす
- 睡眠時間はしっかり確保
朝日を浴びる
朝日を浴びるのは基本中の基本です。
しっかりとセロトニンを分泌させるために、日光を浴びましょう。
- 朝はカーテンを開けて、光を取り込む
- 朝は窓際で過ごす
- 2,3分でも良いので朝、外に出てみる
朝は外に出て日の光を浴びるのが一番ですが、ベッドから気持ちよく起きれるよう、カーテンを開けておくか、自動的にカーテンが開くアイテムを取り入れるのがおすすめ。
雨の日でも明るさは十分なので、意識的に窓際で過ごすようにするのもGOOD。
しかし、どうしても朝日を浴びるのが難しい環境の方もいると思います。
そういった方には日光に近い光を浴びることができるアイテム、「光目覚まし時計」がおすすめです。
詳しくは、「早起きできない理由と解決策|最短で起きられる“光”の力とは?」で解説しています。

寝る前は光を減らす
寝る前は光を減らし、正しいメラトニンの分泌を促すようにしましょう。
夜は照明を暗くし、白色ではなく電球色に変更。
テレビやスマホも寝る直前に使うのを避ける必要があります。
青白い光はメラトニンに影響するので、「寝る前のスマホはNG」といわれているのです。
睡眠時間はしっかり確保
いくら上記の2つを意識しても、睡眠時間を削るのはもってのほか。
睡眠時間を削って作業するのは最も効率が悪く、逆に睡眠時間を確保するのは最もコスパの良い投資だとも言えます。
ショートスリーパーはごく僅かで、自称ショートスリーパーがどれだけいるか…
人によって適切な睡眠時間は異なりますが、スッキリとした早起きや日中のパフォーマンスを大事にするなら、7〜8時間はとりたいところです。
そして、さらにセロトニンとメラトニンによって得られる恩恵を最大化するために次のことも意識してみましょう
- 栄養を摂る
- 運動をする
- 食事の時間に気をつける
- 入浴の時間に気をつける
栄養を摂る
実はセロトニンの原料はトリプトファンという必須アミノ酸。
タンパク質の多い、肉・魚・乳製品・大豆などを多く摂ることで、よりセロトニンを多く分泌できるようになります。
やはり食事は本当に大事です。
運動をする
セロトニンは運動や咀嚼などによっても増えます。
おすすめは朝の散歩。
これなら、朝日を浴びながら、セロトニンの分泌を促せるし、ダイエット効果が高いという副産物もあるので、一石三鳥です。
ぜひ取り込みたい習慣ですね。
食事の時間に気をつける
就寝直前に食事を摂ってしまうと、睡眠と消化が被り、十分に体を休めることができません。
メラトニンは体を修復する効果もあるので、食事の時間はできるだけ就寝前3時間までに済ますようにしましょう。
難しい場合はできるだけ胃腸に負担のかからない食事に変更するなどの気配りが必要になります。
入浴の仕方に気をつける
入浴の仕方も入浴の質に影響します。
入浴後、深部体温が低下することで深い睡眠へと誘います。
入浴を上手に使うことで、より睡眠の質を向上させ、よりスッキリとした朝を迎えられるようになります。
効率的な入浴の方法は、就寝前1〜2時間前に湯船に10〜20分程度浸かること。
水温に関しては、ぬるめがリラックス効果があって良いとされていますが、効率よく深部体温を下げるためには42度くらいの少し厚めの湯船に浸かることも推奨されています。
どちらの方が自分に合っているか、試しながら調節してみると良いでしょう。
まとめ:早起きするにはセロトニンとメラトニンを意識した生活をしよう
「早起きしたいけどできない」のは至って普通のこと。
早起きするためには、気合いではなくまずはセロトニンとメラトニンの関係性を理解することが大切です。
朝日を浴びると作られるセロトニン、夜になるとそれを原料にメラトニンが作られ、自然な眠気を作り出します。
思うように睡眠、起床したい場合は、体内時計を整えておく必要があります。
早起きできる体づくりか、以下の工夫がおすすめです。
- 朝日を浴びる
- 寝る前は光を減らす
- 睡眠時間はしっかり確保
- 栄養を摂る
- 運動をする
- 食事の時間に気をつける
- 入浴の仕方に気をつける
どれも大切ですが、早起きするためには特に、
- 朝日を浴びる→セロトニンを作り
- 寝る前は光を減らす→メラトニンを作る
工程が非常に大切なので、早く起きれず悩んでいるかたは、まずは生活習慣を見直すことが大切です。


